エルメスのブランドタグとは|洋服の年式とデザイナーを見分ける判断方法
■はじめに
エルメスの洋服は世界最高峰の品質を誇り、その着心地と細部の作りで世界中のセレブたちを多く魅了しています。
今回はそんなエルメスの洋服から、レディースのブランドタグについて読み解いていきたいと思います。
■エルメスのブランドタグ
1990年代後半~2000年頃
▼タグの特徴
ブランド名・・・欧州系の書体によく見られるカスロン書体に近いデザイン
タグの特徴・・・横長の長方形、裏面に生産国が刺繍されている
▼当時のデザイナー
マルタン・マルジェラ
フランス発のブランド、メゾンマルジェラ(Maison Margiela)の創始者です。
メゾンマルジェラはブランド名の記載がなく、数字が並んでいるだけのカレンダータグが有名です。
マルタン・マルジェラは表舞台にはほとんど顔を出さず、写真もほとんど存在していない、非常にミステリアスな人物と言われています。
2008年にデザイナーを退任してなお、その作品はクラシックなシルエットと独創的な視点が同居するワードロープが長きに渡って人気を集めています。
マルタン・マルジェラがデザイナーを務めた時代のエルメスの洋服は今でも根強い人気があり、年齢問わず全世界のファッショニスタたちがこぞって探しているアイテムです。
2005年~2015年頃まで
▼タグの特徴
▼当時のデザイナー
ジャンポール・ゴルチエ(2005年頃)
ジャンポール・ゴルチエは1976年にフランスで自身の名を冠したファッションブランドを設立しました。
ゴルチエは1952年にフランスに生まれ、独学でファッションを学びました。その後、デザインのスケッチをスタイリストに送ったことをきっかけに、ピエール・カルダンに認められ、1970年にメゾンに入ります。
1976年に初のアクセサリーコレクションを発表し、同時にプレタポルテコレクションにデビュー。1976年にジャンポール・ゴルチエ社を設立、独立しました。
マドンナの舞台衣装やSUPREMEとのコラボレーションなど、クリエイティブな活躍を続けるジャンポール・ゴルチエ。アバンギャルドでパンクの精神を持ち合わせ、個性的なアイテムを手掛けています。
▼クリストフ・ルメール(2011年以降)
フランス・ブザンソン出身のクリストフ・ルメールは1990年に自身と同じ名のファッションブランドを立ち上げました。
彼は文学を専攻後、ファッションに転向。アトリエ・セーブルを卒業した後、ティエリー、ミュグレー、イヴ・サンローランのデザインスタジオを経て、1986年から1990年は、ジャン・パトゥ、クリスチャン・ラクロワのアシスタントとして活躍。
1987年にはギャラリーラファイエット財団賞、Andam賞も2度受賞し、2002年にはラコステのアーティスティックディレクターに就任。ブランドの再生に貢献しています。
日本人も馴染み深いUNIQRO Uのデザイナーを務めるクリストフ・ルメール。
着る人の個性を生かすための強さと静寂の完璧なバランスを追求したデザインが特徴的であり、根強い人気を誇っています。
■最後に
ブランドタグとデザイナーの年式での移り変わりを覚えていれば、今までとは違った視点でエルメスの洋服を見ることが出来るのではないでしょうか。
もしかしたら、好きなデザインは全て同じデザイナー、なんてこともあるかも知れません。
自分の好みに合ったエルメスの洋服を、年式別・デザイナー別に探してみてはいかがでしょうか。